古墳スイーツ新作、三角文クッキー 嘉穂総合高生が作る

徳山徹
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 県立嘉穂総合高校(福岡県桂川町)の生徒が、「PR用に」と同町寿命の王塚装飾古墳館に自作のクッキーを贈った。石室内の壁にあしらわれた三角形の装飾(三角文)をモチーフに考案し、試食を繰り返してレシピを完成させた。来館者に無料で配ってもらい、地元の振興に一役買いたい考えだ。

 クッキーをつくったのは農業食品科3年生の新川翔人さん(18)と藤川桐斗(18)、安永拓海さん(18)。大石義昭教諭(65)が指導を担当する研究班「桂笑クラブ」のメンバーだ。

 大石教諭らは「装飾古墳について多くの人に知ってもらおう」と、2018年度から古墳に絡むスイーツを開発。初年度の「古墳ケーキラスク」に続き、19年度は「古墳5色クッキー」、20年度は「古墳6色グミ」をつくり、来館者に渡してもらってきた。

 今年は1辺約2・5センチの正三角形のクッキーで、薄力粉と砂糖をバターで練ってつくる。石室内の三角文と同様に黒、緑、赤、黄の4色がある。

 3人は9月からスイーツづくりに取り組んだ。大石教諭と相談しながら同級生や教諭たちに何度も試食してもらい、甘さや食感に工夫を凝らした。苦労したのは色あいで、様々な素材を練り込んで試した末に、黒は黒ごま、緑は抹茶、赤は唐辛子、黄色はカレー粉などを混ぜた。

 安永さんは「コロナ禍でメンバー全員がいつもそろうわけではないため苦労した」と打ち明ける。新川さんは「みんなと一緒につくって楽しかった」と振り返り、藤川さんも「自分なりの自信作になった」と満足感をにじませた。

 3人は今月1日、大庭公正町教育長に8枚入りのクッキー20袋を贈呈。下旬までに順時、計80袋を届ける。古墳館は来館者1組につき1袋を配る予定だ。

 大庭教育長は「毎年スイーツをつくってくれていることを町民にも伝えたい。こうした高校の取り組みと町の啓発事業を両輪に、さらに来館者が増えてくれれば」と期待する。

 王塚古墳は6世紀の前方後円墳で全長86メートル。1934年に発見され、多数の馬具や武器などが出土した。石室壁面には盾や騎馬、三角文などが描かれ、国の特別史跡に指定されている。(徳山徹)