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3回目のワクチン接種、予約はどうなる?

平賀拓史、小野智美
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 来年2月から、栃木県内でも新型コロナウイルスの3回目ワクチン接種が本格化する。1、2回目の接種では予約の電話やアクセスが市町に殺到し、各地で混乱が相次いだ。前回の混乱を教訓に、あらかじめ対象者に日時場所を指定し、スムーズな接種をめざす町も出てきた。

 接種の日時場所を指定する「指定方式」を、塩谷町は1、2回目で導入。予約不要のため、大きな混乱もなかった。那珂川町や芳賀町は3回目から指定方式を採り入れる。

 那珂川町は年明けから1万3千人に順次発送する接種券に、日時と会場を記した書類を同封する。1、2回目は町役場の電話で予約を受け付けた。朝から閉庁まで電話が鳴りやまず、苦情の電話がかかってくることもあったという。「指定方式は予約も要らず、住民と職員の負担減につながる」。芳賀町も高齢者が多い2、3月の集団接種に限って指定方式を採用する。

 やむなく指定方式を見送った自治体もある。那須町は国から配分されるワクチンの種類が導入のネックになった。市町が1、2回目に実施した接種で用いられたのはファイザー製のみだったが、国の計画で3回目で2、3月に接種を受ける半分近くがモデルナ製になる見通しだ。

 指定方式は対象者がワクチンの種類を選ぶことはできない。「『なぜモデルナを打つことになるのか』と聞かれたら、説明がつかない」と那須町の担当者。町は1週間ごとに予約を受け付けて電話を分散させる方針という。

 同様の理由で指定方式を見送った真岡市は、集団接種を受ける50歳以上(約1万人)に、希望の接種曜日を尋ねる返信はがきを送付する。回答をもとに市が接種日を指定する。担当者は「電話予約が要らないため、ストレスもなくなるだろう」。細かい日時予約を希望する人にはウェブ予約を勧めている。

 那須塩原市の渡辺美知太郎市長は10月、指定方式を学ぶため、職員と一緒に塩谷町を訪ねた。

 塩谷町の実践例などを参考に検討を重ねた結果、編み出したのが「グループ予約方式」だった。集団接種会場を5カ所設けた上で、対象者を約2700人ずつのグループに分ける。予約開始日はグループごとに指定する。予約は電話とウェブ。予約開始日の電話はこれまでの3倍以上の100回線用意し、全員が電話予約でも午前中に完了する態勢を整えた。

 渡辺市長は15日の会見で「『つながる予約』『確かな接種』をキーワードに、3回目の態勢構築に努めた」と発表した。ワクチンは会場ごとにファイザー製、モデルナ製と振り分ける。

 ファイザー製に集中する可能性を問われた渡辺市長は「そうならないように国は様々な情報発信をすると思う。我々も丁寧な情報提供に努めたい」と語った。(平賀拓史、小野智美)

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 ワクチンの種類についてどう周知するか、市町は頭を悩ませている。塩谷町は接種日時の案内にワクチンの種類を記す予定だ。明確な理由があれば、キャンセルもできる。当日の会場でも接種前の問診で医師から伝えてもらう。

 ただ、キャンセルした人が、希望のワクチンを直ちに接種できるかは不明という。キャンセルの人数が予想できず、4月分以降の配分量も国から示されていないためという。

 真岡市は予約時に、当日使うワクチンの種類を伝える。接種会場でも看板や貼り紙などで種類を周知する予定だ。担当者は「交互接種には本人の同意が必要不可欠。打ったあとで、行き違いが生じるのは自治体として一番避けたい」。