テレビ局の中継用周波数を5Gに共用、国内初導入へ 地方に普及狙い
総務省は、テレビ局の中継などで使われている周波数を高速通信規格「5G」に共用することを決め、携帯電話会社1社に割り当てるための指針案を17日に公表した。5G通信の利用拡大に備え、放送などで利用していない地域や時間帯に柔軟に活用できるようにする。特に地方で5Gを普及させる狙いがある。
指針案によると、放送業務と公共業務で使っている2・3ギガヘルツ帯の周波数について、全都道府県を対象に、テレビ局などが使っていない地域と時間帯を活用する「ダイナミック周波数共用」を国内で初めて導入する。早ければ来春にも、携帯電話事業者1社に5年間割り当てる。
スポーツやニュースの中継で映像の送受信に使っている電波が今回の活用対象となる。テレビ局が使っていない時間帯には携帯事業者がエリアを拡大して使い、テレビ局が使っている時は干渉しないようにエリアを絞る管理運用を行う。
この移動中継用の電波は、都市部に比べて地方で使用頻度が低い傾向がある。このため総務省は、割当先の審査で、山間部などの条件不利地域や5G基地局の建設が遅れている地域での整備計画を重視する。岸田政権が掲げる「デジタル田園都市国家構想の実現にもつながる」とアピールしている。
今後は指針案への意見募集を1月21日まで行い、電波監理審議会への諮問などの手続きを進める。携帯事業者の申請を審査し、順調に進めば来年4~5月ごろに周波数の割り当てが行われるという。(江口悟)
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