第3回アマゾン配達員が恐れる「アカバン」 突然の通告、事実上の失業

有料会員記事

片田貴也
[PR]

 ネット通販大手・アマゾンの配達の仕事を請け負う個人ドライバーたちの間で、恐れられていることがある。通称「アカバン」、アカウントの突然の停止だ。

 アマゾン側は「ドライバーの異議申し立ての機会を設けている」と主張するが、配達員側からは、その理由が不透明という指摘も。

 どんなケースがあるのか。

突然のメールでアカウント停止

 「サービス規約違反により、このEメールを持ちまして、アマゾンフレックスとの契約を解除いたします」

 アマゾンとの委託契約で荷物を配達していた東京都内の30代のドライバー男性のもとに、昨年10月ごろ、アマゾンジャパン(東京)から突然メールが届いた。予約や配達のために使う個人アカウントが停止され、仕事ができなくなった。

 こうしたアカウントの停止は、アカウントとban(禁止する)を掛け合わせ、ネットスラングで「アカバン」と呼ばれる。

 男性は、個人ドライバーと配達案件をマッチングするサービス「アマゾンフレックス」を通じ、アマゾンと業務委託契約を結んでいた。

 同社は、日本では2019年に東京でスタート。現在は首都圏や大阪などで運営し、配送拠点は約30カ所ある。

 仕事を始めたのは2年ほど前。午前7時~午後3時、週5日ほど働いた。アカウント停止を受けるような無断欠勤や遅刻をした覚えはない。

覚えのない理由で仕事を失ったと訴えるアマゾンの元配達員。単発で仕事を請け負う働き方「ギグワーク」をめぐっては、世界的にも不安定な労働環境が問題になっています。記事の後半では、問題の背景や海外の状況をたどります。

 なぜ停止されたのか。思い当たることはあった。

 メールには「お客から荷物が…

この記事は有料会員記事です。残り1958文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    福田直之
    (朝日新聞記者=産業、テック、中国)
    2021年12月24日13時16分 投稿
    【視点】

     アマゾンジャパンは取材に「安全性を損なう行為やプログラム規約違反に関する重大な違反が繰り返された場合などに限り、配送の継続が不適格と判断される場合がある」としています。ただ、契約解除について明確な理由が示されないケースがあったと記事は指摘