エマニュエル前シカゴ市長、米駐日大使に就任へ オバマ政権で要職

ワシントン=園田耕司
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 米上院は18日未明、ラーム・エマニュエル前シカゴ市長(62)を米駐日大使とする人事案を賛成48、反対21の賛成多数で承認し、同氏の大使就任が決まった。同氏は、オバマ政権当時に大統領首席補佐官を務めた民主党の有力政治家で、バイデン大統領とも近い関係で知られている。

 エマニュエル氏は民主党の下院議員を経て、2009年に発足したオバマ政権の大統領首席補佐官に就任。同じシカゴを地盤とする大統領の最側近として政権の司令塔の役割を果たした。シカゴ市長選出馬のために10年に辞任し、市長を11~19年の2期務めた。

 エマニュエル氏は20年大統領選ではバイデン氏を支持した。バイデン氏とも近く、剛腕政治家として知られるエマニュエル氏の起用には、米国が「競争国」として位置づける中国と対抗するため、日米同盟を強化する狙いがある。

 エマニュエル氏は10月の指名承認公聴会で、インド太平洋地域をめぐる情勢について「中国は分断で征服を狙っている」と強い警戒感を示したうえで、「(日米の)共通の課題に立ち向かいながら、日米関係の深化に最優先で取り組む」と強調。日米豪印4カ国(クアッド)については、「(インド太平洋)地域における経済・安全保障の利益の背骨だ」と評価した。

 エマニュエル氏をめぐっては、シカゴ市長当時に起きた警察官による黒人少年射殺事件への対応を民主党左派が強く非難した。この日の採決では、民主党議員3人が人事案に反対。一方、共和党議員8人が賛成に回った。

 エマニュエル氏の駐日大使起用は、バイデン氏が8月に発表。上院共和党が指名人事の承認手続きに抵抗し、エマニュエル氏の人事承認も遅れていた。駐日大使のポストは、トランプ政権で前任のハガティ氏(現共和党上院議員)が上院選出馬で19年に退任して以降、空席が続いていた。(ワシントン=園田耕司