囚人の精子で体外受精…のはずが パレスチナ舞台の映画に猛批判

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エルサレム=清宮涼
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 イスラエルの刑務所に収監されたパレスチナ人の囚人が、精子を持ち出させて子どもをもうけようとする――。そんな題材を描いた映画が、パレスチナで大きな批判を招いた。アカデミー賞にも応募されていたが、取りやめとなった。

 問題となった映画は、エジプト人のモハメド・ディアブ監督による「アミラ」。イスラエルの刑務所から、収監されているパレスチナ人の父親の精子を持ち出して生まれたはずの17歳のアミラ。しかし、その精子がイスラエル人の看守のものだったことが判明する、というストーリーだ。

 エジプトやヨルダンなどによる合同制作で、ヨルダンで撮影された。

 9月にベネチア国際映画祭で公開され、二つの賞を受賞した。だが、パレスチナ自治政府や関係団体などから「囚人の尊厳を傷つけている」などとして非難の声が相次いだ。

 パレスチナ囚人協会のカドゥラ・ファレス会長(59)によると、2012年以来、イスラエル側の目を盗み、囚人の精子を持ち出して生まれた子どもが101人いるという。

 ファレス氏はこの試みを「パレスチナ人の抵抗の象徴で、偉業だ」とした上で、映画について「パレスチナの現実をゆがめている」と批判する。同協会は今月8日、映画の公開中止と謝罪を求める声明を出した。

 当事者からも批判の声が上が…

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