王将社長射殺事件、発生から8年 現場で住民らが献花
富永鈴香 小松万希子
「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービス(京都市山科区)の社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が射殺された事件は19日、発生から8年を迎えた。現場となった本社前では早朝から、近所の住民らが花を手向け、手を合わせた。
事件は2013年12月19日早朝に発生。車を運転して出勤した大東さんが、本社前の駐車場で車を降りた直後、胸や腹を計4発撃たれて死亡した。京都府警はこれまでに延べ約24万人の捜査員を投入し、現場周辺の約5900世帯、関係者ら約2千人に聞き込みをしたという。現在も、54人態勢で捜査を続けているが、解決には至っていない。
大東さんの長男剛志(つよし)さん(47)は「卑劣な犯行によって当たり前の日常を突然奪われたあの日のことが、脳裏から離れることは一生ありません。風化させることなく、一日も早い犯人検挙を願って情報提供を呼びかけたい」とのコメントを出した。
同社の渡辺直人社長や社員、府警の警察官ら約30人は現場近くのJR山科駅前でティッシュを配り、情報提供を呼びかけた。渡辺社長は「解決に向けて、できる全てのことをしたい」と話した。情報提供は、府警捜査本部(0120・08・9110)へ。(富永鈴香、小松万希子)