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統計不正、検査院が国会報告せず 「行間に書き込んだつもり」

有料記事国交省の統計書き換え問題

後藤遼太、浦野直樹
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 国土交通省による建設業の基幹統計の書き換え問題では、会計検査院が、受注実績の二重計上や国交省職員の書き換えも調査で把握していたが、9月に提出した国会への報告書では指摘しなかった。検査院は、統計への影響が判断できなかったことなどを理由としているが、検査院OBは「検査院本来の使命を果たし、報告書に書き込むべきだった」と批判している。

 この統計は「建設工事受注動態統計」。検査院は厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正を受けて、2019年6月から政府統計を調べるなかで、国交省による都道府県への書き換え指示や二重計上を把握した。検査院から指摘を受けた同省は20年1月、都道府県に書き換え作業をやめるよう指示したが、今年3月までは本省職員が書き換え作業をしていた。

 こうした一連の事実を、検査院は調査などから確認。検査院によると、同省から「書き換えをやめ、総務省と協議して調査方法の見直しを検討している」との説明を受け、推移を見守った。今年4月以降は本省での書き換えをやめたことについても、国交省から報告を受けていたという。

 検査院が9月に国会に提出した報告書では、①19年12月分以降は書き換えをやめるよう、国交省が都道府県に指示②21年4月分以降は書き換えをせずに集計――と記載。ただ、国交省職員の書き換えや二重計上については指摘しなかった。検査院は取材に「①と②をしっかり書き分けたことで、国交省が書き換えを続けた経緯を行間に書き込んだつもりだ」と説明。二重計上については「どれだけ統計に影響があるか判断がつかず、国交省の対応を待つしかなかった」とした。

 検査院は調査で法令違反など…

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