静岡側「100%納得できぬ」 リニア工区の中間報告、なお議論残る

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玉木祥子
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 リニア中央新幹線静岡工区をめぐり、国土交通省の有識者会議が設置されて1年8カ月。19日に発表された中間報告で、静岡県が求めるトンネル湧水(ゆうすい)の「全量戻し」を実現する工法は示されなかった。難波喬司副知事は「水資源についての対話を再開したい」と述べ、県の専門部会で県とJR東海が直接協議を進める。

 報告では、トンネル掘削によって湧き水が出ても、導水路トンネルなどで水を戻せば中下流域の河川流量が維持されることが示された。これまでJR東海は、先進坑が貫通するまでの約10カ月間に県外に流出する水は戻すまで時間がかかると説明している。

 「静岡県の意見もかなりの部分を反映していただいたが、必ずしも100%評価できるものではない」。難波副知事は会議後の記者会見で、中間報告の内容について一定の評価をしつつも苦言を呈した。県はトンネル湧水の全量戻しについて、工事期間中に流出する湧水を含めて、時間差なく大井川に戻すことを求めている。しかし、報告ではJR東海の主張に沿い、工事の安全性を確保するためには山梨県側から上り勾配で掘削しなければならず、その際に湧水が県外流出するのは避けられないとした。そのうえで「関係者が納得する方策を協議すべきだ」と指摘した。

 JR東海の宇野護副社長は「水を大井川に戻す方策は時間差の問題も含めて静岡県と協議をしていくことになる。(全量戻しを実現できる方策を)考えていこうという意思はある」と話した。

 難波副知事は全量戻しのほか…

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