彭帥さん、性的被害「言ったことも、書いたこともない」 海外紙報道

北京=高田正幸
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 中国の著名プロテニス選手で、中国共産党の元高官から性的関係を強要されたとSNSで告発したとされる彭帥(ポンショワイ)さんが19日、シンガポール紙「聯合早報」の取材に対し「性的暴行を受けたと言ったことも、書いたこともない」と否定した。SNSの投稿後、彭さんが海外メディアの取材に応じるのは初めてとみられる。

 同紙によると、彭さんは19日に上海であったスキー大会を観戦。終了後、会場で取材に応じたという。

 彭さんは取材に「私はずっと自由だ」と語り、党や政府の監視下にあることを否定。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長とのオンライン対話についても、北京の自宅で臨んだとして、「楽しかった」と語った。

 また、CGTN(中国国際テレビ)が先月ツイッターで公表した、彭さんが女子テニス協会(WTA)に送ったとする性的暴行を否定するメールについても、自分の意思に基づいた内容であることを強調した。

 問題の発端となった投稿は11月2日、中国のSNS「微博」の彭さんのものとみられるアカウントで公開された。張高麗(チャンカオリー)前副首相から性行為を強要されたとする趣旨で、まもなく削除された。

 その後、彭さんの消息が不明になったことなどから、国際社会では安否への懸念が強まっていた。今回も、彭さんがどのような状況で取材に応じたのかは不明だ。

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 彭さんの告発と安否について真相解明を求めてきたWTAは、シンガポール紙の報道について「懸念に応えるものではない」と述べた。ロイター通信が伝えた。「我々は引き続き検閲のない公正で透明な調査を求め続ける」としている。(北京=高田正幸)