よくぞここまで 久保建英、切れ味抜群のフル出場(中西哲生コラム)

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 サッカー・スペインリーグ、マジョルカの久保建英選手が、今年最後となる19日のグラナダ戦でフル出場しました。9月にひざのけがで戦列を離れ、11月27日に復帰。それからわずか3週間でのフル出場は、僕自身もびっくりしました。試合は1―4で敗れましたが、久保選手の出来はかなり良かったと言えます。

 まずは守備でしっかりと走れていました。ボールを受けた時のプレーに関しても、序盤で相手の守備的な選手に2枚、イエローカードを受けさせました。中盤でボールを受けて前を向き、コンドゥクシオン(ボールを運ぶドリブル)に入り、相手をかわす時にはかなりの切れ味がありました。相手に、ファウルで止めておかないとビッグチャンスを与えてしまう、と感じさせたのです。ボールを受けるポジションの位置取りと身体の向き、そしてボールを受けてからの持ち出し、相手をかわしながら前に進んでいくプレーは、相変わらずのクオリティーの高さでした。

 ドリブルのレガテ(相手を抜いて突破するドリブル)とミドルシュート、そしてクロスボールは、試合を重ねる中でもっと良くなってくるでしょう。おそらくまだひざも完璧になじんでいるわけではないので、最後の仕掛けの部分や力の入ったキックは、これから元の感覚に戻るはずです。

 復帰に2カ月を要したことについて、皆さんは思ったより時間がかかった印象かもしれません。ただこれは、より丁寧なプロセスを踏んだからではないでしょうか。まだ20歳。プロ人生は始まったばかりです。マジョルカとしても、無理に早く戻して今後にネガティブなことが起こるようなことは絶対にしない、という感覚だったはずです。

 そして、復帰後は試合の中で少しずつ試合勘を養っていきました。11月27日のヘタフェ戦と、12月4日のアトレチコ・マドリード戦、12月10日のセルタ戦は後半途中からの出場。格下の相手となった12月16日の国王杯で先発して、後半途中まで出場。万全にめどをつけての、このグラナダ戦だったのでしょう。

久保を交代させたくなかったマジョルカベンチ

 フル出場になったのは、来年…

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