金与正氏の党内序列上昇か 金正恩総書記の実妹、大会の紹介順に変化

ソウル=神谷毅
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 北朝鮮金正恩(キムジョンウン)総書記の実妹、金与正(キムヨジョン)朝鮮労働党副部長の党内序列が上昇した可能性があるとの見方が韓国で浮上している。現時点では北朝鮮メディアの報道に基づく推測だが、今月下旬にも開く党中央委員会総会で人事が公表されるかに注目が集まっている。

 朝鮮中央通信は18日、金正日(キムジョンイル)総書記の死去10年を受けた中央追悼大会に出席した幹部のうち、8人いる党政治局員に続いて与正氏の名前を挙げた。政治局員候補より先に紹介されたことから、韓国の専門家やメディアは政治局員に選ばれた可能性を指摘している。

 韓国統一省の報道官は20日、「現時点で、序列の変動は公式に確認できていない。党総会の動向を注視している」と語った。

 与正氏は昨年まで党組織指導部の第1副部長と政治局員候補という肩書だったが、今年1月の党大会で宣伝扇動部の副部長に降格。その後、9月に国の政策を指導する国務委員会の委員に初めて選ばれた。

 一方、与正氏は最高指導者の実妹として、対韓や対米などの外交安保政策を統括しているとされる。最近は非公開で地方を訪れ、住民たちの生活の動向を正恩氏に報告しているとの情報もある。(ソウル=神谷毅)

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2021年12月21日23時48分 投稿

    【視点】 北朝鮮において、公式行事の際に読み上げる幹部の順番はとても重要です。金正与氏の名前が政治局員候補よりも先に呼ばれたことは、政治局員候補以上の地位に彼女が就いていることの証左です。北朝鮮の政治体制は、金正恩・朝鮮労働党総書記と金与正氏とのタ