「水に浮くEV」登場 冠水など想定、価格は270万円

加茂謙吾
【動画】水に浮くEV=加茂謙吾撮影
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 水の上に浮く電気自動車(EV)の性能実験が20日、大阪府吹田市大阪大学吹田キャンパスで行われた。簡易プールの中で車が水に浮いてゆっくり前進する状況などを確認した。駆動部が防水設計になっていて、大雨などで道路が冠水しても故障しないという。

 車は、小型EVの開発や関連サービスを手がける企業「FOMM」(川崎市)が開発した。車体は全長約2・6メートルの樹脂製で、水に浮きやすい構造だ。ホイールをスクリューのような構造にすることで、水の流れを利用して水上でも動ける。「アンダーパスが冠水したときなど、非常時でも壊れにくくすることを想定してつくっている」とFOMMの担当者は話す。

 今回の実験は、EVの自動運転やワイヤレス充電などの実証を行う同大大学院のプログラムの一環。直径5メートルほどの簡易プールにEVを止め、水深1メートルほどまでホースで水を入れると車体が徐々に浮き上がった。運転者が乗り込んでも沈まず、ハンドルを操作すると水上を前進したり転回したりした。ただ、水上での動きはかなり緩やかで、時速1~2キロほど。水の流れが強いと逆らうのは難しいという。

 4人乗りで航続距離は約160キロメートル。1台あたり税込み約270万円。2019年からタイで生産しており、今年に入って国内で販売を始めたところ、これまでに約20台が売れた。将来的に年間1万台の生産を目指すという。加茂謙吾