国会召集先送りは違憲か 東京高裁で結審、来年2月判決へ 

村上友里
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 憲法53条に基づく臨時国会の召集の求めに、安倍晋三内閣が約3カ月間応じなかったのは憲法違反にあたるかが争われている訴訟の控訴審第1回口頭弁論が20日、東京高裁であった。原告の小西洋之・参院議員(立憲)側は違憲性を判断しなかった一審判決の取り消しを求め、国側は控訴棄却を求めた。即日結審し、判決は来年2月21日の予定。

 53条は衆参いずれかの議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は召集を決定しなければならないと定めている。野党は2017年6月、森友・加計学園問題を審議するため臨時国会の召集を要求したが、安倍内閣は98日間召集しなかった。さらに、召集した日の冒頭で衆議院を解散。「討論の機会を奪われた」と訴えた小西議員は、国の賠償責任のほか、内閣は要求から20日以内に召集する義務を負うことの確認を求めていた。

原告の国会議員「議会制民主主義守られていない」

 今年3月の一審・東京地裁判決は、臨時国会の召集要求の権利は裁判で救済される対象ではないとし、53条違反かどうかは言及しなかった。

 この日は、原告の小西議員が法廷で意見陳述し、安倍内閣がすぐに臨時国会を開かなかったことについて「日本の議会制民主主義が守られていない」と訴えた。

 また、原告側は98日間先送りした対応を「明白に違憲」と指摘した元最高裁判事の浜田邦夫弁護士の意見書を提出。高裁は、これを証拠として採用した。

 国側は、臨時国会の召集について「国会など政治の場で議論されるべきだ」と反論している。

 同様の訴訟は那覇、岡山の両地裁でも起こされ、両地裁は判決で、内閣には臨時国会を召集する憲法上の義務があると認めた。だが、違憲かどうかは3地裁とも判断せず原告側の訴えを退けたため、原告側が控訴している。広島高裁岡山支部では来年1月、福岡高裁那覇支部では同3月に判決が言い渡される。(村上友里)