イラクの山岳地帯で鍛錬する「忍者」の集団 源流は千葉県

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ペンジュイン〈イラク北東部〉=伊藤喜之
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 イラン国境に近いイラクの山岳地帯に忍(しのび)の集団がこつぜんと現れた。治安当局に「テロリスト」と警戒される苦難を乗り越え、鍛錬を重ねる日々だ。彼らはどこからきたのか、活動の目的は何なのか。(ペンジュイン〈イラク北東部〉=伊藤喜之)

 「ハチッ、ニィー、サァンッ、シィー、ゴォー、ロォオク!」

 地下道場に、腹の底から絞り出したような重低音の号令が響き渡った。

 微妙に誤った発音も含まれているが、明らかに日本語での数え方のようだ。かけ声に合わせて、全身が黒ずくめの若者たちが一斉に跳びはねる。

 イラク北部のクルド人自治区の中心都市アルビルから車で東へ約4時間。イランとの国境近くの町、ペンジュインの雑居ビルにその道場はあった。

 みなクルド人の若者だが、男性だけでなく、女性もいれば、小学生や就学前ぐらいの幼い子もいる。そろいの黒い道着には、英文字で「NINJA」。頭に巻いた布地には漢字で「忍」。そう、彼らはみんな、忍者なのだ。

 なぜ、忍者なのか。

 道場に入って5年のオメド・…

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