3人の死刑執行、2年ぶり 加古川の7人殺害・群馬の連続強盗殺人

伊藤和也
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 法務省は21日、2カ所の拘置所で死刑囚の男3人の死刑を執行した。執行は森雅子法相(当時)だった2019年12月26日以来およそ2年ぶりで、10月に就任した古川禎久法相にとっては初めて。収容中の確定死刑囚は107人となった。

 死刑が執行されたのは、群馬県で03年に2人を相次いで殺害し現金を奪うなどした高根沢智明死刑囚(54)=東京拘置所=、小野川光紀死刑囚(44)=同=と、兵庫県で04年に親族や隣人の計7人を殺害するなどした藤城康孝死刑囚(65)=大阪拘置所。古川法相が執行命令書に17日に署名したという。

 確定判決などによると、高根沢、小野川両死刑囚は03年2月23日、群馬県宮城村(現・前橋市)の山中に止めた車内で、パチンコ店従業員(当時47)をロープで絞殺して同店の鍵を奪い、店内から現金300万円を盗んだ後、遺体を埼玉県行田市の川に遺棄した。同年4月1日には群馬県太田市の駐車場に止めた車内で、別のパチンコ店の従業員(同25)をロープで絞殺。現金約11万9千円や同店の鍵を奪い、店内から現金を盗もうとしたうえ、遺体を同じ川に遺棄した。

 2人は強盗殺人などの罪に問われた公判で起訴内容を認め、一審で死刑判決を受けた。高根沢死刑囚は控訴取り下げにより05年に確定し、小野川死刑囚は「(高根沢死刑囚への)恐れから追従しただけ」と主張して上訴したが09年に上告を棄却された。

 藤城死刑囚は04年8月2日、兵庫県加古川市の隣家に住む当時80~46歳の親族3人を包丁で刺殺したほか、1人に重傷を負わせた。別の隣家でも当時64~26歳の一家4人を包丁で刺して殺害した。自宅にも放火した。見下されたりバカにされたりしていると感じて怒りを募らせたのが動機とされる。殺人などの罪で一審で死刑判決を受け、弁護側が「心神耗弱状態だった」と減刑を求めたが、15年に上告を棄却された。

 死刑は、2度目の在任中の18年にオウム真理教元幹部13人らの執行を命じた上川陽子前法相が3度目に在任していた1年余りを含め、20年以降は行われていなかった。

 法務省などによると、今年は、男性4人が青酸化合物入りカプセルを飲まされ殺害されるなどした事件や、大阪府寝屋川市の中学1年の2人が殺害された事件などで男女4人の死刑が確定する一方、87、76、71歳の死刑囚の男3人が病死した。収容中の確定死刑囚の平均年齢は約59歳で、収容期間は平均13年を超えている。(伊藤和也)