消えた170億円、ビットコインになっていた FBIが全額回収

田中紳顕
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 ソニー生命保険(東京都千代田区)社員の男が海外の連結子会社の口座から約170億円を不正送金したとされる事件で、警視庁は21日、米連邦捜査局(FBI)が全額を回収し、現地の裁判所に同社への返金を申請していると明らかにした。米国の暗号資産取引所で暗号資産の「ビットコイン」に換えられ、保管されていたという。

 詐欺容疑で逮捕・起訴されたのは石井伶被告(32)=東京都品川区。英領バミューダ諸島にあった連結子会社「SAリインシュアランス」の清算業務を担当していた5月、SA社による「正規の送金」と偽り、約1億5500万米ドル(約170億円)を米銀行の自身の口座にオンライン送金したとして警視庁に逮捕され、20日に詐欺罪で起訴された。

 捜査関係者によると、石井被告は送金の直後、170億円をビットコインに換えたとみられる。警視庁は自宅の捜索で押収した証拠物をFBIと協力して分析。石井被告が約3880ビットコイン(現在のレートで約207億円相当)を管理していることを確認した。FBIが回収し、管理しているという。

 警視庁は21日、石井被告を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)容疑で追送検した。容疑を認めているといい、「大金が欲しかった」「ビットコインに換えたら凍結されないと思った」などと話しているという。(田中紳顕)