和菓子を味わう「ようじ」 火災を乗り越え、思い出を守りたい4代目

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井上正一郎
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 和菓子を切って口に運ぶ際に用いる「黒文字ようじ」は、クスノキ科のクロモジという木を原材料とする。大阪府河内長野市のつまようじ製造会社「菊水産業」の末延秋恵さん(43)にとって、クロモジの香りは幼い頃の懐かしい思い出をよみがえらせてくれる。

 末延さんは年の瀬が迫る中、工場の機械で細断済みのクロモジを手作業で削り、黒文字ようじを一本一本作るのに追われている。ただ、クロモジは「災難」によって、新たに細断できない状態が続いている。

 1960年創業の同社は、国産の黒文字ようじ、つまようじを製造、販売してきた。コロナ禍で飲食店などへの納入が減ったのに加え、今年10月に事務所などが火災に見舞われ、「創業以来、最大の危機を迎えた」と末延さん。

 ただ、「不幸中の幸い」で工…

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