韓国、オードリー・タン氏講演を当日キャンセル 「中台関係を考慮」

台北=石田耕一郎
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 韓国政府が今月16日のオンライン会議で講演を要請していた台湾のデジタル担当相オードリー・タン氏に対し、開催日の朝になって一転して出席をキャンセルするようメールで求めていたことがわかった。台湾外交部(外務省)は21日の定例会見で経緯を説明し、韓国側に抗議したことを明らかにした。

 台湾外交部の説明によると、会議は、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が設けた「第四次工業革命委員会」が主催。韓国側から9月、タン氏に対し、「台湾のデジタル担当相」の肩書で、今月16日の「グローバル政策会議」で台湾のデジタル改革に関する講演の依頼があった。

 タン氏は16日午後にオンラインで登壇する予定だったが、当日午前7時50分になって、韓国側からタン氏の事務所にメールでキャンセルの申し出があった。理由として「中台関係をめぐる様々な点を考慮した」と挙げていたという。

 台湾外交部は20日、「礼儀を欠いている」として韓国駐台北代表部(大使館に相当)の代理代表を呼んで抗議した。外交部の欧江安報道官は21日の会見で、「当日朝のキャンセル通知や詳しい理由を説明しないことは非礼だ」と話した。タン氏は米政府が今月に初開催した「民主主義フォーラム」に台湾のデジタル担当相として出席していた。(台北=石田耕一郎)