バイデン米政権、自動車の燃費規制を再強化 達成の道筋不透明さも

ワシントン=青山直篤
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 バイデン米政権は20日、温室効果ガスの排出削減を狙った自動車の燃費規制の強化を発表した。トランプ前政権が緩めた規制を再び厳格化し、2026年製車で平均燃費をガソリン1リットルあたり約23キロメートルまで向上させるよう、メーカーに求める。米国では政権交代による環境政策の振幅が大きく、日系メーカーも対応に苦慮しそうだ。

 乗用車やSUV(スポーツ用多目的車)など小型トラックを対象とした燃費規制は、23年製から年ごとに厳しくなるよう設定し、26年製の平均燃費で前政権時に比べ3割近い改善を求める。オバマ元民主党政権が掲げた目標に近い水準で、米環境保護局(EPA)のマイケル・リーガン長官は20日、「史上最も野心的な基準だ」と強調した。

 バイデン政権は30年に新車販売の半分を「排ガスゼロ車」にする目標を掲げており、これに向けてメーカーが電動化の努力を進めることで、規制対応も進むとみる。ただ、今後の政治状況も含め、達成に向けた道筋には不透明さが残る。

 今回の規制では、20年製車で年間2%ほどの電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)が、26年製車では17%まで増えると織り込んだ。ただ、気候変動対策を盛り込んだ大型の社会福祉投資法案が与党民主党内の対立で暗礁に乗り上げつつあり、普及の動向は未知数だ。(ワシントン=青山直篤)