ホンダ、F1王座30年ぶり奪還も撤退 脱エンジンに資金と人材集中

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神山純一
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 ホンダは2021年で撤退するF1最終シーズンのドライバー部門で、30年ぶりに王座を奪還した。優れたエンジンのブランドイメージに貢献してきただけに撤退を惜しむ声もある。ホンダは経営資源を電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)に振り向け、「脱エンジン」を加速させる。

 優勝から最初の日曜日となった19日、東京・青山のホンダ本社1階の展示場「ウエルカムプラザ」には、F1関連の展示を見ようと大勢の人が訪れた。F1のファンでレースを何度も見に行ったという東京都の会社員男性(34)は「世界最高峰のレースに挑戦しているホンダが好きだったので、撤退は残念だ。F1を見る楽しみがなくなる」と語った。

 ホンダは創業者の本田宗一郎氏が社長で四輪事業を始めたばかりの1964年に、F1に参入した。88年に「マクラーレン・ホンダ」のアイルトン・セナ選手が年間王者になるなど80~90年代に黄金時代を築き、日本にF1ブームを巻き起こした。

 F1で勝つことはブランドイメージの向上に加え、エンジン技術を磨ける利点がある。レースを「走る実験室」ととらえ、技術は市販車にも生かされてきた。

 08年のリーマン・ショックをきっかけに参戦を取りやめるなど、撤退と再参戦を繰り返しており、今回が4度目の撤退となる。ホンダ幹部は「EVやFCVの技術開発のめどが立つまで、再参戦することはない」と明言する。

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