かつては酒を飲んではケンカして、荒れた生活を送っていた。ボクシングを始めたのは25歳と遅い。
そんな男が、大みそかに世界初挑戦するチャンスをつかんだ。
世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級6位の福永亮次(35)=角海老宝石=が21日、東京都豊島区のジムで記者会見した。同級王者井岡一翔(32)=志成=に挑む世界戦(31日、東京・大田区総合体育館)に向けて「自分でめっちゃ(運を)持っているなと思う。挑戦者なのでガンガンいく」と語った。
突然巡ってきたチャンスだ。
井岡の相手は当初、国際ボクシング連盟(IBF)同級王者ジェルウィン・アンカハス(29)=フィリピン=だった。
その後、新型コロナウイルスの影響でアンカハスが入国できなくなり、今月初旬、世界ランカーの福永に声がかかった。
ボクシングを始めた理由は……
福永と井岡が歩んできた道のりはあまりにも違う。
大阪府高槻市出身の福永は中学卒業後、型枠大工として働き出した。仕事を終えると繁華街で酒を飲み、酔っ払ってはケンカを繰り返していたという。
2012年夏、25歳の時に地元のエディタウンゼントジムに入門した。
プロを目指したのでは、ない。
こんな思いだった。「その辺…
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