飲酒運転の通報に努力義務、飲食店に戸惑いも 児童5人死傷事故受け

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伊藤繭莉、上保晃平
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 千葉県八街市で起きた飲酒運転のトラックによる児童5人の死傷事故を受け、県議会で21日、「飲酒運転の根絶を実現するための条例」案が可決された。県民が飲酒運転を確認したり、その疑いがあると把握したら、警察に通報する努力義務を課している。来年1月1日から施行される。

 条例では、飲食店や酒類小売業者、代行業者などを含め、警察に通報するよう求めている。また、業務で車を使う事業者は、アルコール検知器などで酒気帯びの有無を確認するように規定する。ただし、いずれも努力義務で、罰則はない。

 今回、迅速に条例を成立させるために罰則を設けなかったが、今後も条例の内容を検討していくという。

客「歩いて行く」 自己申告に頼る面も

 新たな条例では、飲酒運転を警察に通報する努力義務を課すが、飲食店からは戸惑いの声も上がる。

 「飲酒運転をするおそれのある人に酒類を提供しません」。11月中旬、茂原市内の飲食店を茂原署員らが訪れ、飲酒運転防止への協力を依頼した。

 今回協力に応じた2店では、以前から車で来た客に運転代行の利用を勧めてきたという。その一店の「牛タン専門店 勇」の店員山口将太さん(21)は「代行を呼びかけたり、迎えが来るか確認したりしている」と話す。だが、車で来ているかは客の自己申告に頼らざるを得ず、十分に把握しきれないという。

 「DINING 颯那」店長の和賀洋克さん(49)も「『次の店に歩いて行く』と言われることが多く、その後のことまで把握できない」と話す。10年以上前、そのように話していた客が飲酒事故を起こし、警察に事情を聴かれたことがあったという。

先行自治体、罰則設けた条例も

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