第2回正恩氏が書いた?「伝説」の報告書 記されたミサイル戦略、着々と

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ソウル=神谷毅
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 北朝鮮の核・ミサイル開発は、金正恩(キムジョンウン)総書記が2011年末に権力を継承してから加速した。米国との対決に備えつつ、交渉のカードとして制裁解除を狙う戦略だった。だがその目算は外れた。核への固執はむしろ、国際社会による経済制裁強化を招き、国民の暮らしはさらなる困窮に追い込まれた。

 死期が迫るなか、後継者の頼れる姿に満足したからだろうか。それとも単なる「父親の顔」を見せたのだろうか。

 金正恩氏の父、金正日(キムジョンイル)総書記は死去の1年余り前の10年ごろ、当時、軍大将だった崔竜海(チェリョンヘ)氏に、おもむろに無記名の報告書を見せ、命じた。

 「読んで評価してみろ」

金正恩総書記が父から権力を継承してから12月で10年。相次ぐ粛清と特権層の支持で権力基盤を固めた正恩氏が、経済や人権を犠牲にしながら目指す「野望」と「限界」を描く連載です。

 報告書の主眼は、軍の運用に…

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