生きてる私、見てください 闘病の宮川花子「余命1週間」からの復帰

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編集委員・後藤洋平
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 血液のがんの一種、症候性多発性骨髄腫と診断されて2019年6月から舞台を休養していた宮川花子さん(67)が19日、奈良県生駒市の寄席で約2年半ぶりに復帰した。約30分間のオンステージで見せた夫の大助さん(72)との掛け合いは、休養前と変わらぬ鋭さだった。

ステージ登場、車椅子に乗っていたのは…

 紫綬褒章も受章した「日本一の夫婦(めおと)漫才師」が復帰の舞台に選んだのは、2人が長年住居を構える地元・生駒市の公共施設たけまるホールだった。

 「生きてる私、見てくださいね」

 催しの開催が決まった後、花子さんから記者の携帯電話に、そんなメッセージが届いた。深刻な状況なのかもしれないと感じていたが、久々に舞台に現れた花子さんは、いつも通り、いや以前にも増して声に張りがあった。

 休養明けの花子さんが、車椅子に乗るのではなく大助さんを座らせて押しながら舞台に登場。車椅子で闘病生活を送る花子さん自身が考えた、こちらの予想の逆を突く演出に、客席から大きな拍手が湧いた。

 「乗ってていいのかなと思って……」と言う大助さんに、花子さんはすかさず「よう言うわ。ずっと私の人生に乗ってるくせに」。相変わらずのキレのある返しだ。

「芸に生かされている」

 センターマイクを挟んだ漫才ではなく「トークショー」と銘打ち、椅子に座っての約30分の出演だった。しかし、大助さんが「結婚して45年。恋愛結婚で……」と語りだすと、かぶせるように花子さんが「決まってるやん。誰が見合いで選ぶ? 写真を見るわけやろ?」とツッコミを入れる。

 “婦唱夫随”。まぎれもなく大助花子の、あの漫才だ。

これまでも互いの病を支え合って乗り越えてきた2人。記事の後半では、一時は「余命1週間」と言われた花子さんの闘病生活と大助さんの支え、復帰への道のりをご本人提供の闘病中の写真とともに振り返ります。そして舞台復帰の夜、再び記者に届いたメッセージとは。

 舞台袖で見守った長女さゆみ…

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