みかんブリで珍ハプニング 「笑いあり、本気あり」大乱闘の行方
愛媛の商店街やショッピングセンターを歩くと、「愛媛プロレスのレスラーがやって来る!」と書かれたポスターを見かける。
ポスターによく登場する緑色の覆面レスラーは「石鎚山太郎(いしづちさんたろう)」。愛媛の霊峰・石鎚山から名づけられた、愛媛プロレスきってのパワーファイターらしい。
頭頂部にティッシュがひらひらとしている選手は、「凡人パルプ」。四国中央市で盛んな紙産業にちなんでいる。「超人ハルク」と響きが似ている気もする。
どことなく「ご当地B級ヒーロー」感が漂う彼ら。他県から愛媛に来た人なら「仮面ライダーやプリキュアのショーの方が、子どもは喜ぶのでは?」と思うはず。というか、私がそう思っていました。
「地産知笑」をめざして
そんな思いを知ってか知らずか。「ライバルは都会のプロレス団体ではない。仮面ライダーです」。黒いバニーマスクをかぶった、キューティエリー・ザ・エヒメ代表が、言い切った。
代表の「双子の妹」とされる田中エリナさん(37)は、松山市の中心商店街にあった雑貨店を営む家に生まれた。2016年、商店街や地域の活性化のために旗揚げしたのが、愛媛プロレスなのだ。
ショッピングセンターや商店街、住宅展示場の一角で開く「路上マッチ」は、ヒーローショーに対抗するイベントと位置づける。
「子どもたちには、都会発のヒーローを見て都会にあこがれるより、地元に根ざしたエンタメを見て、愛媛を好きになってほしい」
理念の一つは、エンタメの「地産知笑(ちしょう)」だ。徹底して地域に密着し、愛媛への愛を育んでほしい。そう願い、レスラーは日々活動している。
ちょっとダサいリングネームも、愛媛の広告塔になるため。チャンピオンベルトのバックルも、シングルベルトは砥部焼、タッグは愛媛杉を使うほど、地元密着は徹底している。
ダサいリングネームのレスラーたちは昨年11月、ある記録に挑みました。しかし、愛媛の特産品が思わぬ壁となって立ちはだかりました。何が起きたのでしょうか。
地元PRを重んじる姿勢があ…
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