コロナの過剰債務「解消に2、3年かかる」 三井住友FG社長語る

細見るい
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 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)の太田純社長が朝日新聞のインタビューに応じ、新型コロナウイルス下で問題になっている企業の過剰債務について「構造的に苦しくて単に延命している企業がある」と指摘。問題の解消には2~3年かかり、長期化するという見方を示した。

 政府は新型コロナで売り上げが大幅に減ったり、資金繰りが苦しくなったりした企業を支えるため、公的な保証により実質無利子・無担保で融資を受けられる制度を導入。その効果もあり、企業の倒産件数は過去50年で最低水準にとどまっている。太田氏は「単に延命している企業をどうするのかは難しい。回復の見込みを見極めるのが銀行の仕事。切り捨てるというより、個々のお客様の一番いい行く末を決めていくことになる」と話した。

 日本銀行による金融緩和で超低金利が長期化し、厳しい経営環境が続いていることについては「日本は打つ手が限られている。国がこれだけ債務を抱えていると、金利が上がると財政が破綻(はたん)するかもしれず、利上げという方向に行かないのではないか」と指摘。そのうえで「金融機関の事業規模は経済活動の規模に比例する。人口が減る日本の市場は伸びない」との見方を示した。ただ、国内でもデジタル化を加速させる動きなどがあり、「まだチャンスはある」とも述べた。

 一方、ネット金融大手SBIホールディングス(HD)が新生銀行を傘下に収めたことについて、「銀行単体の商売はなかなかもうからないが、証券と銀行の口座を連携させれば、預かり資産をグループ内で囲い込めるメリットがある」と指摘。「(銀行免許は)一から申請しても取れるものではないので、既存の銀行を買うというのは理解できる。(SBIHD社長の)北尾(吉孝)さんは、銀行の機能を持つことのメリットをよく知っている」とも話した。(細見るい)