公安調査庁、経済安保の取り組みを強化 その狙いを長官に聞いてみた

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聞き手 編集委員・峯村健司
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 政府が、日本の企業や研究機関から海外への技術流出を防ぐ取り組みを強化しています。その一環として、公安調査庁が今年2月、経済安全保障を担う部署を新設しました。

 公調といえばテロ組織などの調査をすることで知られていますが、なぜいま、経済安保の分野に乗り出したのでしょうか。研究者、学生らにどんな影響があるのでしょうか。和田雅樹・公安調査庁長官に話を聞きました。

わだ・まさき 1987年検察官任官。法務省入国管理局長や最高検公判部長などを経て現職。

 ――公安調査庁は2月に経済安全保障を担当する長官直轄の初のプロジェクトチーム(PT)を立ち上げました。なぜこのタイミングでつくったのでしょうか。

 「米中対立が深まる中、国内外で『経済安保が重要だ』という認識が高まってきたからだ。政府内でも国家安全保障局(NSS)に「経済班」ができたり、自民党も新国際秩序創造戦略本部が経済インテリジェンス能力の強化を提言したりするなど、国を挙げて取り組む姿勢が明確になった。政府の経済安保政策に活用できる情報を提供していきたい」

 ――「暴力主義的破壊活動」を行う団体を規制する公調が、経済安保を担って企業や大学の調査まで行うことに違和感があります。

 「産業スパイによる技術流出や大量破壊兵器の拡散防止のほか、重要施設周辺の不動産取得の問題について調査をこれまでもずっとやってきた。こうして蓄積してきたノウハウをいかして、経済安保の分野でも取り組んでいきたい」

 「一方で、企業との付き合い…

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