暗礁のリニア JR東海を待つ困難な道のり 国の議論まとまっても…

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今泉奏、玉木祥子
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 リニア中央新幹線の静岡工区で、JR東海と、水問題を懸念する静岡県との対立が続いている。国土交通省の有識者会議は、主にJR東海の主張に沿った中間報告をまとめた。ただ、県側は議論不足として対決姿勢を崩していない。

 22日午後、JR東海本社(名古屋市)での記者会見で金子慎社長は「地域の理解と協力を得られるよう真摯(しんし)に努力する」と述べた。同じ頃、静岡県庁で川勝平太知事が記者会見し「地域の皆様がこの説明で工事を進めていいと言うか、これから試される」と語り、着工に慎重な見方を示した。

 リニア建設は2014年、国の認可を受けて着工した。当初は東京・品川―名古屋間で27年の開業を予定。しかし、南アルプスにトンネルを掘る工事で、静岡県内を流れる大井川への影響を不安視する声が地元からあがった。流域は歴史的に水不足に悩まされてきた土地でもあった。

JR東海に残された課題

 他県の工事が進むなか、川勝知事は着工反対の姿勢を強めた。20年4月、国交省がJR東海と静岡県の間に入り、水問題をめぐる有識者会議を開始。6月にはJR東海も状況を打開しようと、金子社長が川勝知事との対談に臨んだが、結論は出ず、27年の開業が絶望的となった。

 事態が動かないなか、今月1…

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