前沢さん「次は月に行きたい」 帰還し記者会見、物足りなさも語る

モスクワ=石橋亮介
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 「もうちょっと長く(宇宙に)いたかった」――。日本の民間人で初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した衣料品通販サイト運営会社「ZOZO」の創業者で実業家の前沢友作さん(46)が22日、地球に帰還後初の記者会見を開いた。長年の夢だった宇宙旅行を振り返りながら、「次は月に行きたい」とさらなる展望を語った。

 会見は、モスクワ郊外「星の町」のガガーリン宇宙飛行士訓練センターで行われた。前沢さんは「宇宙に慣れるのに3~4日かかる。20日ぐらいいたい」と物足りない気持ちを吐露。宇宙旅行を経た自身の考えの変化を問われると、「地球を大事にしようと思った。宇宙から地球を見ると考えもいろいろと変わると思うので、たくさんの人、特に国を動かす人々に宇宙に行ってもらいたい」と語った。

 前沢さんが搭乗したロシアのソユーズ宇宙船の船長で、ロシア人宇宙飛行士のアレクサンドル・ミスルキンさんも会見に同席し、「100年前は飛行機は限られた人だけのものだったが、今は飛行機なしの生活など考えられない。宇宙旅行もいずれそうなるだろう」と話した。

 前沢さんは8日、ソユーズでカザフスタンバイコヌール宇宙基地から出発。ISSに12日間滞在した後、20日にカザフスタンの平原に着陸した。100億円前後の費用は私費で負担したという。

 無重力のISS滞在で筋力が弱っているため、今後2~3週間かけて同センターでリハビリを行う予定だという。(モスクワ=石橋亮介)

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