前夜に容疑者らしき男が現場方面へ、非常扉に工作か 大阪ビル放火

【動画】事件の前夜、自転車で現場のビル方面に向かう谷本盛雄容疑者とみられる男の姿が防犯カメラに映っていた=大阪市の店舗提供
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 大阪市北区の雑居ビル内のクリニックで17日に発生し、25人が死亡した放火殺人事件で、事件前夜に容疑者らしき男が自転車で現場の方へ向かう姿が防犯カメラに映っていた。大阪府警への取材でわかった。クリニックの非常扉は事件前に目張りされており、府警は容疑者が前夜に工作した可能性があるとみている。

 殺人などの疑いがあるのは住所、職業不詳の谷本盛雄容疑者(61)。

 朝日新聞は、谷本容疑者らしき男が映った大阪市福島区内の店舗の防犯カメラの映像を確認した。16日午後8時50分ごろに自転車で走る男が映っており、前かごには袋のような物が載せられていた。谷本容疑者は当時、同市西淀川区の住宅に滞在しており、このカメラは住宅とクリニックの中間地点にある。

 同じ防犯カメラには事件当日の午前9時50分ごろ、自転車でクリニック方面に向かう男が映っており、府警は谷本容疑者がガソリンを積んで現場に向かっていた際の映像とみている。16日夜の映像と似ていた。

 府警によると、放火されたビルでは17日朝、クリニックのある4階の階段に続く扉が外側から粘着テープで目張りされており、スタッフらが気づいてはがしていた。クリニックは通常、午後10時まで開業し、診察中は扉を開けていた。ビルの階段には夜間でも入れることが多いといい、府警は谷本容疑者が事件前夜に侵入し、目張りの工作をした疑いがあるとみている。

 捜査関係者によると、谷本容疑者は重度の一酸化炭素中毒などで重篤な状態が続いている。