モータースポーツの「聖地」 鈴鹿を走る プロが運転のNSXに同乗

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石橋達平
ホンダが生んだスーパーカーNSX。鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)を訪れた記者が、プロの走りを助手席で体感させてもらった。ハンドルを握るのは、プロのドライバー水谷竜也さんだ。
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 鈴鹿サーキット三重県鈴鹿市)を走るプロのドライバーの気分を味わいたい。そんな長年の夢が、ついに実現した。

 10代の頃からモータースポーツファンの私(48)。フォーミュラ・ワン(F1)世界選手権の日本グランプリ(GP)は現地観戦するようになって約15年がたつ。日本のF1ブームをリードしたホンダのラストイヤーとなった今年、鈴鹿サーキットでの日本GPはコロナ禍で中止となったが、取材でサーキットを訪れた際、プロの走りを助手席で体感させてもらった。

 乗せてもらったのはホンダが生んだスーパーカーNSX。レース中の事故などの際、コースに入って先導する役割を持つセーフティーカーとしてサーキットが所有する1台だ。屋根の上に回転灯が載っている以外は、ほぼ市販車と同じ「ノーマル」仕様だという。

 ハンドルを握るのは、プロのドライバー水谷竜也さん(50)。乗車前、タイヤの空気圧をやや低めに調整していた。走行中にタイヤが暖まり、中の空気が膨張するのを計算しているという。ステアリングを握る前から、プロのドライビングは始まっている。

 沈むような助手席に乗り込むと、路面が驚くほど近い。シートベルトを締め、ピットロードを進み出す。「コースはご存じですかね?」と水谷さん。緊張をほぐそうとしてくれたがこちらは撮影に必死。路面のざらつきがダイレクトに伝わってくるタイトな車内で、撮影用機材を、安定させるのに必死だった。

 いざコースへ。

 「1コーナー」に向けてぐんぐん加速する。

 時速141キロからの減速。前や横への重力で手元は上へ。カメラは揺れる天井を映すだけになった。

 水谷さんは「タイヤが冷えてるんで、ダメですね」。

 冷えたタイヤは硬く、路面との接着性が弱い。レースでは、1~2周走って摩擦でタイヤの温度を上げていく。適温に達していれば、高速でコーナーに突入しても、タイヤが吸い付くように路面をとらえてくれる。後から動画を見返すと、「S字」の最初と二つ目のカーブの間で、車が横滑りしていたことに気づいた。

 その後、撮影に必死で記憶は…

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