• アピタル

料理、洗濯、母の悩み受け止め…高2で「燃え尽きた」ヤングケアラー

有料記事

畑山敦子
[PR]

 自分の生活や将来を犠牲にして、家族の世話をしたり、働きに出たりする子どもがいる。「家族だから」。そんな「当たり前」にとらわれ、子どもたちが孤立している。

 大阪府の大学生の女性(22)は小学校の頃、放課後に友達と遊んだ記憶がほとんどない。「ごはんを作らないといけない日が多かったから」

 両親は5歳の頃に離婚。小学校高学年になると、体調不良の母に代わって料理をするようになった。「お母さんだって1人でやってきた。家族だから手伝うのは『当たり前』と思っていた」と当時を振り返る。

 中学生の時、母親は仕事を辞め、統合失調症との診断を受けた。料理や洗濯、母親の悩みを受け止めること……。まだ幼い女性に多くのことが降りかかってきた。近くの祖母が同居し家計を支えてくれたが、経済的な余裕はなかった。祖母も母と向き合うことに悩み、その話を聞くのも女性だった。家では母のことが気になって集中できず、宿題もテストの勉強も、休み時間に学校でやっていた。

 高校は自転車で通える公立高…

この記事は有料記事です。残り1368文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません