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子どもが介護や家事、それって当たり前? 遊び、学び、成長する権利

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和気真也=ロンドン、畑山敦子 宋光祐
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 世界の各地で、「家族のため」に介護や労働などを担わざるを得ない子どもたちの状況が明らかになりつつある。SOSを発することができないまま追い詰められる状況は、先進国も途上国も変わらない。サポートはどうあるべきなのか、取り組みが始まっている。

ヤングケアラー

 法令上の定義はないが、厚生労働省は、大人に代わり「家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども」とし、一般的に18歳未満とされている。18歳からおおむね30代までの人は「若者ケアラー」と呼ばれ、進学や就職との両立などで悩む人もいる。先駆的に支援が進む英国は法律で18歳未満と定義するが、ヤングケアラーの年齢やケアの内容の認識は国によって異なる。

「カギを握るのは先生」

 ロンドン中心部から南へ電車とバスで約1時間。郊外の街サットンにある、ヤングケアラーの支援団体「サットン・ケアラーズ・センター(SCC)」を11月上旬に訪れた。支援に積極的な英国で、1992年に活動を始めた草分けだ。

 机とイスやソファが並ぶ部屋に、11人の子どもたちがいた。数学の問題集を広げる子。調べ物のためパソコンに向かう子。カーペットに腰を下ろし、友達と雑談する子。いずれもこの団体が継続的に支援する子どもたちで、この日は週に一度、みんなで宿題をする日だった。

 「解き方わかる?」「ここはもっと目立たせたら?」。指導役の支援員が順々に回り、宿題の相談にのる。机の上で黙々と絵を描く女児には、そっとジュースを差し出した。「上手ね。ちょっと休憩する?」。女児は少しはにかんでジュースを受け取った。

 宿題を終えた子どもたちは、自然と集まって談笑したり、カードゲームを始めたり。時折、明るい笑い声が重なり、部屋は和やかな雰囲気に包まれた。

 SCCのレイチェル・マクラウド理事長は「彼らには、自分のことを一番に考えていい時間が大事なのです」と言う。子どもが世話する対象が抱える事情は、統合失調症や車いす生活、アルコール依存などさまざまだ。心身ともに疲れても助けを求める子どもは少なく、「他の子と違う境遇が理由でいじめにあう子どもも多い」とマクラウド氏は話す。

 活動開始当初は、「息抜き」のボウリング大会から始めたという。現在は支援が必要な子どもたちを探し出し、地域の学校と連携。心理療法などを用いた支援もする。

 ベテラン支援員のジュリア・…

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