「プロが出て負けない」惨敗して気づいた パエリア国内大会で優勝

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茶井祐輝
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 バンド活動に明け暮れ、音楽に耳を澄ませた20代。檜尾信吾さんが37歳のいま、その耳で聞くのはパエリアのお焦げができる音。耳を澄ませじっと、お焦げの出来具合を想像し、火加減を調整する。練習を重ね、目指すはパエリア職人世界一だ。

 12月上旬、パエリアづくりの練習に精を出していた。大阪府高槻市の安満遺跡公園のカフェに場所を借りている。目指す世界大会のルールは、2時間半以内に丸鶏とウサギをさばき、直径70センチの鍋を薪で起こした火にかけ、15人分の伝統的なパエリアをつくるというもの。味はもちろん、お焦げの具合など、様々な採点基準がある。なるべく鶏肉などのダシが出るよう鍋を火にかける時間を確保したい。手際よく、さばいていく。「卸業者さんから大阪で一番ウサギを買っているって言われました」

 音楽活動に区切りをつけると、飲食業でのアルバイトをきっかけに料理人を目指した。やるなら、好きなサッカーチーム「レアル・マドリード」のあるスペイン料理だと思った。大阪市福島区のスペインバルで修業した。そんな中、かつてのバイト先の客だった松下篤史さん(39)が高槻市で経営していたバーに通うように。意気投合した2人は店を「スペインバル&カフェ」にリニューアル。松下さんが代表。自らは厨房(ちゅうぼう)に立った。

「何か一つ、負けないものを」 ひかれた奥深さ

 日々高まる思いがあった。「…

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