「止められても、前に」ラグビーすすめた父は元選手、急逝乗りこえて

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張春穎 柳沼広幸
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 高校生の日本一を決めるサッカーとラグビー大会が、幕を開ける。群馬県勢は首都圏で開催されるサッカーで4年ぶりの全国制覇をめざす前橋育英(2年ぶり24度目出場)が、29日の初戦で草津東(滋賀県代表)と対戦。大阪・花園ラグビー場で開催されるラグビーでは、桐生第一(2年ぶり3度目出場)が27日の初戦で仙台育英(宮城県代表)と顔を合わせる。

 「ボールに寄って」「テンポとリズム」。前橋市内のグラウンドで前橋育英サッカー部の山田耕介監督の声が響く。選手間のコンビネーションと距離感が良くなり、持ち味のパスサッカーがさらに洗練されてきた。「チームとして伸びてきた」と山田監督。「地道に積み上げることで、大きな力になる」という考えを伝え続けてきた。

 県大会は4試合で1失点。守備の要の柳生将太選手(3年)は闘志を前面に出し、体を張るプレーができるようになったという。「成長した姿を見せたい」。地元のJ2ザスパクサツ群馬に来季入団する岡本一真選手(3年)、岩立祥汰選手(3年)の両サイドバックが攻撃参加し、得点機を生み出す。

 攻撃陣もタレントがそろう。J2のV・ファーレン長崎に来季入団するMF笠柳翼選手(3年)はドリブルの突破力とスルーパスが魅力。「一丸となり『前橋育英はやっぱり強い』と思わせたい」。渡辺亮平選手(3年)はゴール前の位置どりに注目で「点を取るのが仕事」と意気込む。県大会決勝で決勝点をあげたFW守屋練太郎選手(3年)はシュート練習に余念がなく「最後まで走り続け、前線でプレッシャーもかけ続ける」と語る。

決勝は1―0で勝ちきり 「一皮むけた」

 2014年と16年に準優勝…

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