まゆのなか優しく包んでお別れ 愛しい赤ちゃん、最後まで抱きしめる

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塩入彩
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 死産や流産で亡くした我が子を、ママやパパが思う存分抱っこできますように――。そんな思いが詰まったひつぎを、子どもを亡くした経験を持つ女性とその友人がつくった。背中を押したのは、我が子を天に見送った際に感じた、ある思いだった。

 カイコのまゆのようにころんとした丸い形に、パステルカラーの淡い色合い。千葉県船橋市の仏具店「Bee―S」が11月から販売を始めた、死産や流産で亡くなった赤ちゃんのためのひつぎ「まゆのゆりかご」だ。和紙でできていて、手に持つとふわっと軽い。

 同店を経営する住吉育代さん(43)は13年前、先天性心疾患だった長女花彩(はいろ)ちゃんを生後8カ月で亡くした。その際、花彩ちゃんに似合うかわいいガラスの仏具を作ったのをきっかけに、2010年に同店を開いた。以来、我が子を亡くした人ら2千人以上から依頼を受け、仏具を作ってきた。

 思いを受け止めるなかで気になっていたのが、赤ちゃんのひつぎだった。インターネットで調べても種類が少なく、住吉さんが求めるひつぎには出会えなかった。「何か作れないか」と長年考えたが、なかなか妙案が浮かばずにいた。

 今春、ガラス制作を通じて知り合ったデザイナーの大川七恵さん(51)に相談した。大川さんはこれまで仏具やひつぎを手がけたことがなく、最初は「自分がデザインしていいのだろうか」と悩んだという。しかし、住吉さんに現状を聞くうち、「悲しみの中にいる人が少しでも笑顔になれるなら」と制作を決意した。

「少しでも長く抱っこ」願い込めて

 思いついたのが、「まゆのよ…

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