60年の歴史に幕 震災乗り越えた神戸・長田のダイエーが閉店

森直由 大下美倫
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 阪神・淡路大震災で倒壊しながら仮設店舗で営業を再開し、地域を支えたダイエー西神戸店。その後を継いだダイエーグルメシティ新長田店(神戸市長田区)が31日に閉店し、あわせて60年の歴史に幕を閉じた。

 西神戸店は1961年に開業。JR新長田駅南の大正筋商店街内にあり、ダイエー創業者の故・中内功氏が店頭に立ったこともある地域の中核店だった。だが、95年1月の震災で倒壊し、火災で焼けた。

 営業を再開できたのは約5カ月後の同年6月。地元商店主らで立ち上げた共同仮設店舗の一角だった。当時の仮設店舗の写真には、プロ野球パ・リーグで快進撃し、優勝したオリックスを応援する「がんばれ!オリックス 元気です神戸。」と書かれた幕が掲げられている。

 その後、市が整備した再開発ビルに移転。2003年に西神戸店は閉店し、近くにダイエーグルメシティ新長田店が開店した。

 ダイエー広報は閉店について、周辺のスーパーなどとの競争激化による売り上げ低迷のためと説明する。

 神戸市によると、JR新長田駅南地区の人口は、震災前の約4500人から、00年には約2800人まで減少した。その後は再開発で分譲マンションが相次いで建ち、人口は増加に転じた。20年には6千人を超え、それを受けてスーパーが次々と進出した。

 近くの女性(75)は「昔は何でもそろっていて、困ったらダイエーに来ていたが、閉店は仕方ない。周辺にほかにもスーパーがあるので」と言う。

 地元の商店街で日本茶販売店を営む伊東正和さん(73)は「地域と共に商売を続けて、思い入れがあるだけに寂しい」と話す。

 31日午後5時、閉店。店員らが深々と頭を下げると、最後の瞬間を見届けようと集まった人たちから大きな拍手が起きた。(森直由 大下美倫)

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