賃金は上がらず「悪い物価上昇」の懸念 円安の恩恵、かつてほどなく

有料会員記事

山下裕志、稲垣千駿、徳島慎也
[PR]

 この1年で急速に進んだ円安がコロナ禍からの回復をめざす日本経済にも影を落とし始めている。輸入に頼る原材料費の高騰に拍車がかかり、値上げを避けてきた飲食店などの体力も限界に近い。輸出や観光業が受ける円安の恩恵も以前ほどではない。来年以降も円安傾向が続くとの見方も多く、「悪い物価上昇」への懸念が強まっている。

デフレ」の象徴、牛丼も値上げ

 円安効果も手伝い、かつては「爆買い」目的の中国人観光客らでにぎわっていた東京・銀座。その一角にある家庭料理店「一木」の店主、山崎敏夫さん(70)は「コロナ前までは中国人のお客さんも多くて、食事をとる間もないほど忙しかった」と振り返る。

 それがコロナ禍で一変。訪日…

この記事は有料会員記事です。残り2439文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【7/11〆切】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    林尚行
    (朝日新聞政治部長=政治、経済、政策)
    2021年12月28日10時9分 投稿

    【視点】来年も続くであろう円安傾向は、岸田政権を苦しめそうな雰囲気になってきました。原材料の高騰に抗いきれず、食材や日用品の値上げ圧力は高まる一方です。対照的に、岸田首相が総裁選、総選挙を通じて訴えてきた所得向上の妙手は見えないまま。まずは来年の参