並行在来線、方向性決まらず

鈴木剛志
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 北海道新幹線の札幌延伸で、JR北海道から経営分離される函館線長万部―小樽間のあり方を議論する並行在来線対策協議会の後志ブロック会議が27日、倶知安町で開かれた。鉄路を残すかバス転換かの方向性を決める予定だったが、沿線9市町の足並みがそろわず、決定は来年に持ち越しになった。

 今回、9市町は同区間について、第三セクター方式での全線鉄路維持、余市―小樽間だけを三セクで鉄路を残しほかはバス転換、全線でバス転換の3案から、それぞれの態度を表明することになっていた。

 全線鉄路維持を選んだ自治体はなく、余市―小樽間の鉄路存続は余市町のみだった。仁木町、共和町、倶知安町は全線バス転換、長万部町は町内のみバス転換を容認するとした。

 全線でのバス転換を容認するとした倶知安町の文字一志町長は「鉄路を残すコストの大きさは将来の世代に渡って改善されるわけはない」と述べた。また、同町での新幹線駅の駅前広場などの整備が、方向性決定の遅れの影響を受ける恐れがあることを説明し、「一日も早い方向性決定を望んでいる」と話した。

 一方、小樽市、ニセコ町、蘭越町、黒松内町は態度を保留した。小樽市の迫俊哉市長は「駅がある地域は鉄路の存続を望んでいる。引き続き、国やJRの考え方を住民に説明する必要がある」と述べた。道は4市町に、来年1月の態度表明を求めた。

 会議に参加した国土交通省とJR北海道は、鉄路存続に厳しい見方を示した。国交省は鉄道を残す場合に、国が鉄路を保有する可能性についても否定した。(鈴木剛志)