佐渡金山遺跡、世界文化遺産登録への推薦候補に選定へ 文化審議会

神宮桃子
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 ユネスコ国連教育科学文化機関)の世界文化遺産登録を目指す国内の候補に、文化審議会が佐渡金山遺跡(新潟県佐渡市)を選ぶことが関係者への取材でわかった。文化庁が28日午後にも発表する。2023年に登録の審査を受けるための推薦書の提出期限が来年2月1日に迫っており、政府が調整する。

 佐渡金山遺跡は、西三川砂金山、相川金銀山、鶴子銀山からなる。江戸時代は幕府によって管理・運営され、佐渡は世界有数の金生産地になったとされる。鎖国で海外との技術交流が限られる中、機械装置を使ったヨーロッパとは異なり伝統的手工業による金生産が長期にわたり続けられたとして、地元が登録を目指してきた。

 18年と19年に落選した際は21年に世界文化遺産に登録された北海道・北東北の縄文遺跡群に次ぐ「有力な推薦候補案件となりうる」と評価された。今年度に推薦を希望していたのは佐渡のみで有力視されていた。

 政府が来年2月1日までに正式にユネスコに推薦すれば、諮問機関による審査や勧告を経て、23年の世界遺産委員会で登録の可否が決まる予定。(神宮桃子)

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