遠藤周作の戯曲、未発表の3本見つかる 長崎市の文学館

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安斎耕一
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 『沈黙』などの小説で知られ、没後25年を迎えた作家・遠藤周作(1923~96)の未発表の戯曲3本が、長崎市遠藤周作文学館で見つかった。市が28日、発表した。いずれの作品にも、遠藤文学を貫く「日本人とキリスト教」という主題が通底しているという。

 同館によると、見つかった3本は「切支丹大名・小西行長 『鉄の首枷(くびかせ)』戯曲版」▽「戯曲 わたしが・棄(す)てた・女」▽太平洋戦争直前の米国が舞台の「善人たち」。「鉄の首枷」「わたしが・棄てた・女」は、自身の作品を戯曲に仕立てたものだ。同館は「完成度、内容とも他の戯曲に比べて遜色ない」とする。

 なかでも「善人たち」は、キリスト教信者の家庭のもとに日本人の神学生が留学生として来る設定。「戦争とキリスト教」という遠藤が長年抱えていた問いと向き合った作品であると同時に、戦争を描くことで「人間とは何か」という問題にも迫っている。文学館の学芸員は「発見された3本の中でも、遠藤文学の主要なテーマが凝縮された作品」と話す。

 いずれも自筆の草稿と秘書に…

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