二度と故郷に戻らなかったコルトレーン 内に秘めた人種差別への怒り

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定塚遼
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 米ジャズ界を代表する巨人で、サックス奏者のジョン・コルトレーン(1926~67)が、再び脚光を浴びている。ジャズ史に残る名盤として知られる「至上の愛」を演奏した貴重な音源が発見、発売されたほか、伝記映画「チェイシング・トレーン」も全国で順次公開されている。

 亡くなる2年前の1965年に発表された組曲「至上の愛」は、コルトレーンが公演で演奏することが非常に少なく、音源はほとんど残っていなかった。だが、今回発見された米シアトルでの公演の音源には「至上の愛」の型破りな演奏が残されていた。

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 「至上の愛」は、「承認」「決意」「追求」「賛美」の四つの楽曲からなる組曲だ。

 コルトレーン研究者の藤岡靖洋さんによると、コルトレーンは至上の愛の5年前のアルバム「ジャイアント・ステップス」の段階で、組曲の構想を温めていたといい、「至上の愛」はコルトレーンにとっても胸に秘めていたものを実現する、到達点とも言える作品だった。

 「至上の愛」は、演奏されたという記録が残っているのが4回で、4楽章すべてが演奏された録音は65年7月におこなわれたフランスでの国際ジャズ祭のみとされていたという。

 めったに演奏されなかった背…

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