ドコモ通信障害で総務省に対応報告 他の携帯大手も通信事故で対策へ

杉山歩
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 NTTドコモは27日、10月に起こした大規模通信障害について、総務省行政指導を踏まえた再発防止策を報告した。工事手順の確認や新たなソフトウェアの開発を行ったほか、障害が解消した後の周知方法も見直した。他の大手3社も通信事故の防止策を同省に報告した。

 通信障害は10月14日、ネットワーク回線の切り替え工事に伴い、IoT端末の位置情報の再登録が集中し、回線に負荷がかかって起きた。解消のために登録の規制をかけた結果、携帯電話の位置登録にも影響が及び、2時間超にわたり約100万人が音声通話やデータ通信が利用できなくなった。回線の混雑も約29時間続き、音声通話で約460万人、データ通信で830万人以上が利用しづらい状況になった。

 ドコモは再発防止策として、工事の委託先の作業内容を把握するためのチェックシートの導入や、携帯電話とIoT端末の位置登録を分けて規制できるソフトウェアを開発することなどを挙げた。他の大手3社にも事故の発生原因や再発防止策を説明し、対応を共有した。

 混乱が長引いた原因は「回復」の伝え方にもあった。ドコモは、通信規制が一部緩和された段階で回復を公表したため、完全に元通りになる前に多くの人がデータ通信をして回線が混雑し、つながりにくい状態が長引いた。このため、通信規制の影響が完全になくなってから回復を発表するほか、利用しづらい状況が続いている間は不要不急の通信を控えるよう呼びかけることにする。

 他の3社も、回復の発表前にSNSなどで利用者が実際につながる状態になっているかを確認すると報告した。「ネットワーク(の管理)側だけから見ると、実際の使用感が分かりづらいため」(楽天モバイル広報)という。28日に会見した金子恭之総務相は「今回の事故から得られた教訓などを取りまとめ、業界全体に周知を行っていく」と話した。(杉山歩)