国税庁、法施行4日前に具体指針 電子帳簿保存法改正の猶予措置で

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中川透
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 税務手続きのデジタル化を進めるための領収書などの新たな保管ルールについて、国税庁は28日、対応が間に合わない中小企業などへの具体的な適用猶予の要件を発表した。猶予を認めることが決まったのは、来月の新制度開始を目前に控えた今月上旬。その詳細が制度開始4日前の仕事納めの日に公表されるという異例の対応で、現場には戸惑いの声も広がっている。

 「こんな土壇場での制度変更は衝撃的で、まさかの思い。ホッとする取引先があれば、準備してきたのにと怒っている人もいる。告知が十分だったと思えず、国税当局の進め方にも問題があったのではないか」

 大阪市内で「ヒロ総合会計事務所」を営み、中小企業の税務相談などにあたる田淵宏明税理士はこう話す。税理士界に約20年間いるが初めての経験という。

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国税庁が入る財務省庁舎の入り口=東京都千代田区

 問題となっているのは、来月施行される改正電子帳簿保存法の新ルールだ。①会計帳簿などを紙でなくパソコン上などで保存②領収書などをスキャナーで取り込んでデータで保存③電子メールで届いた領収書などを電子データのまま保存、の三つの運用方法を定めている。①と②はデジタル化を進めやすくする条件の緩和で対応は任意。③は義務で、中小企業や零細事業者が「準備ができていない」と困惑の声をあげていた。

■急きょ浮上、「やむを得ない…

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