食事は「引退後に」、けん玉も断トツ 羽生結弦「伝説」目撃者は語る

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 五輪連覇、史上初の4回転ループ成功、語り継がれるプログラムと演技――。羽生結弦(27)が、偉業を成し遂げ続ける伝説的アスリートに成長しているのは、なぜなのか。4歳でフィギュアスケートを始めてから、彼と深く関わってきた人々が、目の当たりにしてきたその姿について語った。

 小学2年生まで指導した山田真実さん(48)は、羽生が初めて氷に乗ったときの衝撃を鮮明に覚えている。

 「スケート靴を履いて、走って、走って、走ったままリンクに入っていったんです。そのまま中央まで行って、バランスを崩して転んだ」

 山田さんは、「勝手に世界に入っていた」という当時の様子も語った。

 山田さんの後、高校1年生まで携わった都築章一郎さん(83)が羽生に抱いた印象は、「とにかく負けず嫌い」だ。

 「できないときは普通なら弱音を吐くのに絶対に弱音を吐かなかった。けんかでもそう。年上の人とけんかして、負けてもやっていた」

 ソチ五輪ペア日本代表の高橋成美さん(29)が「負けず嫌い」と聞いて思い出すのは「けん玉」だ。一時期、スケーター仲間の間で流行していたという。

 「みんなそれなりにできるようになるけど、ゆづ(羽生)は『選手になるのか?』というレベルで上達していった。断トツで上手でした」

 羽生が17歳で拠点を移したカナダクリケット・クラブで一緒に練習したことがある中村健人さん(30)が、「そこまで?」と驚いたエピソードは、いくつもある。

 「食事に行かない?」と羽生を誘っても「今はやめておくよ」と断られた。何度か挑戦したあと「いつも断るじゃないか。いつになったら一緒に行けるんだ?」と聞くと、「引退してからかなあ」と言われた。

 別の日、ロッカーで、共に目指すソチ五輪について語り合った。そのとき、羽生にかけられた言葉は、会社員となった今も中村さんにとっての「人生の一つの指針」だという。

 そして「頼れる兄貴分」と羽生が信頼を置く無良崇人さん(30)は、クワッドアクセル(4回転半)について「彼にしかできない挑戦。羽生選手はクワッドアクセルに一番近い人間だと思っています」と期待している。

連載 羽生結弦 「伝説」の証言者たち

6人のさらなる証言から羽生結弦の強さの秘密を探る連載です。インタビューと羽生の数々の写真で構成した動画もご覧いただけます。

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