サザエ392個も密漁 海水浴目的の一般人が…後を絶たない被害

井上怜
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 秋田県男鹿市などの海岸で、夏のレジャーシーズンにアワビやサザエの密漁が横行しているとして、秋田海上保安部が今月、取り締まりの結果を発表した。一般人39人を漁業法違反容疑などで書類送検し、海保は「量に関係なく、軽い感覚でひとつでも取れば違法になる」と強調している。

 海保によると、7~8月、20~70代の男女計39人を漁業法違反などの容疑で秋田地検に書類送検した。県内35人、県外(東京都岩手県)4人で、いずれも県漁業協同組合が共同漁業権を持つ海域で不法に漁をした疑いがある。一部は、禁止されている小さいアワビを採捕した県漁業調整規則違反の疑いもあった。

 海保はアワビ145個(約10キロ、10万円相当)、サザエ2511個(約107キロ、4万円相当)を押収。資源保護のため海に戻した。

 海保によると、現場はほとんどが男鹿半島の海岸。近くに車を止め、磯からゴーグルなどを付け浅場に潜っていたという。多い人は一度にサザエ392個を集めていた。すべて海水浴などの目的で訪れた一般人で、自分や家族が食べるためで、売却は確認されなかったとしている。

 夏に密漁が多いことから、県漁協などの要請を受け、海保は毎年取り締まりを実施。2020年は14人、19年は31人を検挙した。20年12月には改正漁業法が施行され、密漁の罰則が強化された。アワビなどを新設の「特定水産動植物」に指定し、罰金の上限は200万円から3千万円に引き上げられた。(井上怜)