大みそか 年越しそば無料提供や夜通し入浴サービスも

大貫聡子 富永鈴香
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 【京都】明日は大みそか。コロナ禍の終息を祈り、新たな気持ちで新年を迎えてもらおうと、年越しそばを提供する店や銭湯では様々なサービスが企画されている。

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 京都市中京区の飲食店「紡(つむぎ)Dining(ダイニング)」は31日午後2時から、店頭で先着108人に年越しそばを無料で提供する。使用するそば粉は、鞍馬寺(左京区)でコロナ終息の祈禱(きとう)を受けているという。

 店を運営する「レ・コネクション」社は昨年、1916年創業のそば店「大黒屋」の事業を承継した。大黒屋で長く勤めた従業員がそばを提供している。

 同社の奥田久雄社長(38)は「切れやすいそばを食べて、苦労や厄災を断ち切り、新しい気持ちで新年を迎えてほしい」。

 1861年創業で、にしんそば発祥の店として知られる「松葉」(東山区)では31日から元旦の午前3時まで営業し、約3千食分のそばを用意する。

 客の8割が頼むのが、にしんそば(税込み1485円)。のどもとに「じんわり残る」という店自慢の「むっくり」とした出汁(だし)に、甘辛く炊いたニシンの棒煮を浸しながら食べるのが、京都の定番だ。

 昨年の大みそかはコロナ禍で午前0時で店じまいした。5代目の松野博さん(36)は言う。「当たり前が大事やと思います。お客様に『今年も変わらぬ味やった』と言っていただけるのが一番うれしい」(大貫聡子)

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 京都市上京区の銭湯「源(みなもと)湯」は、31日午後2時から元日正午まで夜通し入浴できる恒例の「オールナイト銭湯」を実施する。

 湯温は43度と熱め。近くの北野天満宮での初もうでの後に入浴すれば、冷えた体を温めることができる。入浴前に細い木材に今年の嫌な出来事を書いて、客自ら窯にくべる「護摩だき」もできる。

 源湯は1928年創業。現店主・鈴木伸左衛門(しんざえもん)さん(31)が前店主から屋号ごと経営を引き継ぎ、2019年に改装した。1階には約20畳のくつろぎスペースがあり、漫画を読んだり、マッサージをしたりしながらくつろげる。

 「寝過ごして、いつの間にか年を越しても大丈夫です。嫌なことを洗い流してもらい、楽しんで年越ししてください」

 一方、スーパー銭湯「玉光(ぎょっこう)湯ひじりのね」(伏見区)では、30日に寅(とら)柄タオルを先着1千人に無料で配り、31日には館内の食堂で年越しそばも販売する。

 支配人の熊谷敏克さんは「世の中大変でしたが、乗り切れたのは皆さんのおかげ。縁起の良いイベントに立ち寄っていただき、良い年を迎えてほしいです」と話している。(富永鈴香)