第3回秘書官全員と昼食 ボトムアップ型「チーム岸田」にビジョンまだ無し

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笹山大志、古賀大己、西村圭史
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 「これはまずいよな」

 昨年12月上旬、首相の岸田文雄は顔をしかめて、報告にきた首相秘書官たちに漏らした。内閣官房参与に就いたばかりの石原伸晃が代表を務める政党支部が、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者向けの助成金を受け取っていた。

 いったん様子見を決めたが、ネットなどで批判が噴出。国会で追及の材料になることは明らかだった。翌日、秘書官らが「早く辞めさせたほうがいいです」と進言すると、岸田は「すぐに手続きを取ろう」と応じた。10日、岸田は国会日程の合間を縫って石原に直接電話を入れ、辞任が決まった。

 前首相の菅義偉は、官房長官時代の比較的若い「課長級」の秘書官をそのまま登用したため、口を差し挟む余地はほとんどなかった。あらゆる案件を菅がさばき、「首相が決めるまで何も決まらなかった」(官邸関係者)。

 岸田政権の発足から3カ月。安倍長期政権が終わり、菅政権の1年余りでの退場を経て誕生した政権は、首相官邸、自民党霞が関のありようを変容させている。新政権の現在地を検証する。(敬称略)

「チーム岸田」で目指す官邸主導

 緊張で張り詰めた官邸の雰囲…

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