四股で鍛える尾道FW陣 「ラグビー部相撲班」が今秋の広島県制覇

佐藤祐生
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(30日、全国高校ラグビー大会2回戦 尾道28―3高鍋)

 尾道(広島)の先発FW8人の平均体重は約83キロ。100キロ超の選手はいない。花園出場校では小柄な部類に入るが、押し負けない。

 鋭いタックルで前に出る防御が徹底されているからだ。その技術を習得するために存在するのが、「ラグビー部相撲班」だ。

 同校には相撲部はなく、10年以上前からラグビー部の中に相撲班が設けられている。例年5人程度、主にFWの選手が参加する。班員はチーム本体とは別メニューで、四股を踏んだり、ぶつかり稽古をしたり。足腰が鍛えられ、低い姿勢が維持できるようになるという。

 11月にあった全国高校選抜相撲新人選手権の広島県予選では、班員が80キロ、100キロ、無差別と3階級の個人戦を全て制した。団体戦も相撲班で制した。80キロ級で優勝したフランカー設楽大弥(ひろや)は「相撲の立ち合いのインパクトは、タックルの入りにつながっているし、相手を押し込む際にも生きていると思う」。

 相撲で培った力なのか。1回戦は平均で17キロ重い開志国際(新潟)のFW陣をスクラムで圧倒した。この日の2回戦でも100キロ超の選手2人を擁し、平均で約2キロ重い高鍋(宮崎)に、粘り強い防御でトライを許さなかった。主将のフッカー前川陽来(はるき)は165センチ、84キロ。「小さい体で大きい相手を倒すのは気持ちがいい」

 3回戦の相手は3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)。そのFW陣は平均90キロを超え、技術も高校屈指だ。

 自慢の防御がどこまで通じるか。胸を借りる。(佐藤祐生)